SNS広告には動画活用を!SNS広告の特徴と効果的な動画制作のコツは?
動画マーケティング
SNSを利用していると当たり前に目にするSNS広告。
プロモーション効果を高めるマーケティング手段として、動画を使った手法に注目が高まっていますが、SNS広告においてはどのような効果が期待できるでしょうか?
本記事ではSNS広告の種類や特徴と、動画広告を制作する際のコツについて紹介いたします。
目次
急成長する動画広告市場
2018年以降、動画広告の市場規模は年々増加傾向で、株式会社サイバーエージェントの発表によると、2021年には3,889億円、2024年には6,856億円に達する見込みです。
また5Gが今後本格的に普及することで、表示速度は4Gに比べ20倍〜100倍になると予想されており、インターネットを利用する上で「待つ」という時間がなくなると言われています。こうした背景もあり、企業のマーケティング活動において、動画広告はこれまで以上に必要性が高まるでしょう。
データ出典元:サイバーエージェント、2020年国内動画広告の市場調査を発表
企業の動画広告活用実態
アライドアーキテクツ株式会社が2020年12月に実施した「企業のデジタルマーケティング施策における動画活用の実態調査」によると、動画マーケティングに取り組んでいる企業の担当者85.2%が「普段の業務において動画の重要性は増している」と回答しています。
データ出典元:アライドアーキテクツ、「企業のデジタルマーケティング施策における動画活用の実態調査 2021」を実施
動画コンテンツの主な使用先は「SNS投稿」と「WEBサイト」が大きく割合を占める結果となり、様々な媒体を活用し、マーケティング活動に役立てていることが伺えます。
また、同調査では62%が「動画を使うことで成果が向上した」と回答しており、具体的に向上した指標は「SNSのフォロワー数が増えた」「SNSでの反応(エンゲージメント)が増えた」「SNSでリーチできる人数が増えた」というSNSに関連する回答が上位3位を占めています。
データ出典元:アライドアーキテクツ、「企業のデジタルマーケティング施策における動画活用の実態調査 2021」を実施
動画広告の効果
上記のアンケート結果で、動画マーケティングとSNS施策は相性が良さについておわかりいただけたかとおもいます。
動画が人に与えられる情報は静止画に比べて約5000倍、動画1分でwebの3,600ページ分に相当すると言われています。
成果が出やすい理由として「視覚」と「聴覚」両方に訴えることができる点が大きいです。
一度にたくさんの情報を伝えられるため印象に残りやすいことが、動画広告が効果の高い施策といわれる理由です。
SNS広告のメリット
SNSと相性の良い動画広告ですが、そもそもSNS広告を利用することでどのようなメリットがあるのでしょうか?
詳しく紹介していきます。
多くのユーザーへリーチできる
日本におけるTwitterのアクティブユーザー数は4,500万人、Facebookは2,600万人、Instagramは3,300万人、LINEは8,600万人です。
今やSNSを全くやっていないという人は殆どいないのではないでしょうか。
これだけ利用者が多いということは、SNS動画広告を利用することでこれだけ多くの人数にリーチできるということになります。特に20代〜40代の利用率が圧倒的で、働きざかりの世代ということも相まってSNSを活用したマーケティングの重要性が高いといえるでしょう。
拡散されやすい
またSNSの特徴として、ユーザーが興味を持ったコンテンツをボタンひとつで簡単にシェア(拡散)できる点があげられます。
これによってSNSは「拡散されやすい」という大きなメリットがあります。
インターネット上で口コミなどを通じて一躍話題となることを意味する「バズる」という言葉も今や共通認識になってきているように、SNSで発信する上では拡散されるように戦略を立てることがとても重要です。
潜在顧客にリーチできる
SNS広告では、ユーザーの属性や興味関心からターゲティング設定できるため、潜在顧客にリーチすることが可能です。
「さっき検索して見ていたページに関連する広告がすぐでてきた!」なんて経験、みなさんもあるのではないでしょうか。
SNS広告では「潜在層」としてターゲティングすることで、製品・サービスの認知向上やブランディングの強化などの効果に期待できるメリットがあります。
高精度のターゲティングが可能
SNS広告は他の広告に比べて精度の高いターゲティングが可能です。
各SNSのプラットフォームには、ユーザーの年齢や性別、居住地、興味関心、利用時間帯など
の詳細データが蓄えられており、こうした情報とユーザーの押した「いいね」や「シェア」などの行動データをかけ合わせることで、細かいターゲティングができる仕組みになっています。
こうしたデータをうまく活用してターゲットに確実にリーチするためには、広告配信する前にターゲットのペルソナ設計をしっかり行う必要があります。
ただ、細かくターゲティングができるからといって、絞りすぎてしまうとリーチできる層が少なくなってしまうので注意が必要です。
SNS動画広告の種類と特徴
SNSに動画広告を出すメリットがわかったところで、どのようなSNS広告があるか紹介いたします。
代表的なSNS広告は「Twitter広告」「Facebook広告」「Instagram広告」「LINE広告」「TikTok広告」「YouTube広告」の5つです。
Twitter広告
Twitter広告は、Twitterのタイムラインや検索結果に出すことができる広告です。
ユーザーの興味・関心、ツイートした内容や検索したキーワードなど、多彩なターゲティングで広告を配信することができます。
広告メニューはプロモツイート、プロモアカウント、プロモトレンドの3種類がありユーザーへの見え方や表示される場所がそれぞれ異なります。
Twitterは匿名性の高いSNSなので、ターゲットを絞り込むという点ではFacebookやリスティング広告には劣りますが、他のSNSに比べ拡散性が圧倒的に高いのが特徴です。
他のアカウントのツイートをワンクリックで共有する「リツイート」と呼ばれる機能を使うことで、自分が共有したい内容を自分のことをフォローしている人に拡散することができます。
2017年頃に実装された、自分が「いいね」を押したツイートがフォロワーのタイムライン上に表示される機能も拡散性を促しています。
ツイートが拡散されることで、広告費をかけずに多くの人に見てもらう状況が作れます。Twitter広告を出稿する際は、「いいね」が押され、ユーザーが共有したくなるようなクリエイティブを意識すると良いでしょう。
Facebook広告
Facebook広告の特徴は、高精度なターゲティングと配信最適化機能も持っていることです。
全世界で26億人を超えるユーザーが利用しており、SNSの中でユーザー数は世界最大規模を誇ります。日本でのアクティブユーザー数は2600万人、実名登録制であるということが他のSNSとの違いで、プロフィールでは年齢、性別、居住地、趣味、家族情報や職業などを設定することができ、こうした情報により細かなターゲティングでの広告配信が可能です。
またFacebook広告を利用することで、Facebookのニュースフィード以外にも、Instagram、メッセンジャー、提携している外部のアプリやWebサイトにも広告を配信できるので、リーチを広げやすいのもメリットです。
主な広告フォーマットは画像、動画、カルーセル、インスタントエクスペリエンス、コレクションの5種類で、商品やサービスにあった様々な表現が可能です。
Instagram広告
InstagramはFacebookの傘下のサービスであるため、Instagram広告はFacebook広告とほぼ同様の形で出稿できます。
Instagramではユーザーによるビジュアルを中心とした情報発信が盛んに行われています。画像投稿のタイムラインに広告を出稿できるので、視覚的訴求に適した商材との相性が良いという特徴があります。
主な広告フォーマットは、写真広告、動画広告、カルーセル広告、ストーリーズ広告、インスタントエクスペリエンス広告、コレクション広告の6種類です。
コロナ禍におけるEC利用率の急速な増加を背景に、Instagramはショッピング機能を強化しており、ユーザーの消費行動とのひも付きがますます高まっていると言えるでしょう。
LINE広告
日本国内のLINEの利用者数は8,600万人で、SNSプラットフォームの中で規模が最も大きいです。利用者層も10〜60代と幅広く、さらにLINEを毎日使うユーザーは85%に達しており、全体的にアクティブ率が高いことが特徴です。
広告掲載される場所はタイムライン、LINEマンガ、LINE NEWS、Smart channel、LINE BLOG、LINEポイント、LINEチラシ、LINEクーポン、ウォレット。LINE広告ネットワークを経由してサードパーティアプリへの広告配信もできます。
ターゲティングについては、LINEに登録されている情報や行動履歴をもとに配信が行われます。年齢、性別、地域、興味関心、行動など、膨大な保有データから精度の高い設定が可能です。
TikTok広告
TikTokは10〜20代の若者を中心に人気の動画アプリです。2017年に中国で開発され、ショートムービーを気軽に撮影編集、投稿できることから爆発的に人気がでて若者を中心としたユーザーが増えました。
10代、20代の若い世代に向けて広告を出稿したい場合は、積極的に検討すべき媒体です。
TikTok広告の種類は、アプリを起動したタイミングで全画面に表示される「起動時広告」や、指定のハッシュダグつけた動画を投稿することを促し、サービスの認知拡大をする「ハッシュダグチャレンジ広告」、投稿と投稿の間に表示される「インフィード広告」などがあります。
2021年2月には世界175ヵ国で170万以上のショップが利用するマルチチャネルコマースプラットフォーム「Shopify」とTikTokが提携し、Shopify利用者がダッシュボードからTikTokに広告配信できるようになりました。
2020年に実施されたTikTokユーザー白書調査によると、昨今の生活様式の変化に伴い、購買行動は従来のように『認知』『興味』『比較・検討』『購入』というファネルを順に辿るのではなく、『興味』からダイレクトに『購入』へとつながる『興味突破』へシフトしていくと考えられ、更にビジネスを成長させていくためのチャンネル提供になると期待されています。
YouTube広告
正確にはSNSという分類ではないですが、YouTube広告についても触れておきましょう。
日本におけるYouTubeの月間利用者数は6,500万人といわれており、認知度は96.9%、利用率は65.8%と動画サービスでは1位を誇ります。
若年層だけでなく、15~79歳のどの世代でも9割以上に認知されており、幅広い世代にリーチすることのできる媒体です。
豊富な広告メニューを兼ね備えているほか、地域、オンラインでの興味・関心や行動傾向などに基づいたターゲティングを行うことができます。
実際に40%のユーザーがYouTubeで見つけた商品を購入したことがあり、55%のユーザーが商品を知った後に追加情報を求めてYouTubeに訪れるというデータがあります。
SNS動画広告の成功事例
SNS広告として話題となった動画広告の事例をご紹介いたします。
成功事例:アロンアルフア「ネット用語をヒントに」1500万再生
インパクトのあるTV CMでおなじみの瞬間接着剤『アロンアルファ』が2018年に打ち出したWEB動画CMが話題となり、1500万回の再生数を記録しました。
インスタグラム等で、高校生や大学生が永遠の友情を誓うフレーズとして“#アロンアルフア”と投稿されることを確認していて、とにかく“若者の心に響く”動画を自由な発想で作ろうと考えたそうです。
成功事例:タカラトミー Twitterで1週間に再生270万回超
タカラトミー様の人気商品「人生ゲーム」のリニューアルキャンペーン動画は、Twitterで配信から1周間で再生270万回超になりました。
空港でリアル「人生ゲーム」やってみた!https://t.co/AycDoEmFcg
— タカラトミー (@takaratomytoys) January 8, 2016
Twitterの特徴である「拡散性の良さ」が伺える事例になっております。
成功事例:サントリー「ほろよい」TikTokクリエイター主導で制作したのオリジナル広告
2019年に実施した「クラフトボスミルクティー」クリエイティブコンテストで実感したTikTokクリエイターのポテンシャルの高さを活かし、広告そのものをTikTokクリエイター主導で制作した事例です。
TikTokクリエイターのすでに認知された世界観で動画を配信することで、ユーザーに違和感を与えずにコンテンツとして楽しませる動画広告となりました。
出典元:TikTokを活用したオリジナル広告をサントリーが実施。TikTokクリエイター主導で広告を制作し、ユーザーの共感を獲得!
SNS動画広告制作のコツ
次に、SNS動画広告を制作に際しての「コツ」について紹介いたします。
目的にあった配信先を選ぶ
上記で紹介したとおり、各SNSにはそれぞれ特徴があり、ユーザー層も違います。
動画コンテンツの制作に入る前に、まずはターゲットを意識して、どのSNSで配信するかを見極めましょう。その上で配信先に合わせた動画を制作しましょう。
また課金形態も様々です。公式ページを確認し、熟知した上で検討しましょう。
最初の5秒が肝
SNS広告では殆どが、「広告のスキップ」が可能です。
いかにスキップされないための工夫を最初の5秒に詰め込めるかが肝となります。
ターゲットとなるユーザーの心理を想像し、どのような冒頭ならスキップされずに見てもらえるかを考えてみましょう。
テロップにこだわる
動画広告においては「テロップ」「字幕」を付けることは必須条件と言っても過言では無いくらい重要です。
テロップを入れることが重要とされている理由の一つに、ユーザーアクセシビリティの向上があります。テロップは動画の音声内容を伝える働きを持つため、音声ありで視聴ができない環境にいるユーザーにも詳しく内容を伝えることができます。
また、テロップのデザインの工夫次第では、ユーザーに伝えたい情報を演出することができます。同じ文字であっても、デザイン次第でポジティブなイメージにもネガティブなイメージにもすることができるのです。
今やYou Tubeで配信される動画を見ても華やかなデザインのテロップは当たり前になりました。テロップの与える効果を理解してより伝わる動画をつくりましょう。
制作する動画コンテンツに応じたリソースを
動画コンテンツを活用したマーケティングにおいては、動画を一本制作して終わりではなく、用途に合わせて複数の動画コンテンツを活用するのが成果につなげるためのポイントです。
SNS広告配信では効果を見ながらコンテンツに修正を加えてPDCAを回すことが重要ですが、そうなるとスピーディーに対応できる動画制作のリソースを用意しておくことが必須となります。
動画制作はできるだけ自社でやろう!
今や様々な動画制作ツールがリリースされ、いわゆる「プロ」でなくても動画は簡単につくれる時代になりました。
動画広告の目的に応じて、できるところはインハウス化(自社で内製化)することが昨今のトレンドです。
「難しそうだからすべてプロに任せる」は一昔前の話です。社内にデザイナーや編集者がいなくても、テキストをベースにした動画広告制作を自社で行うためのツールがたくさん出ているので、活用を検討してみるのもいいでしょう。
動画制作インハウス化におすすめの制作ツール
用途に応じて動画制作会社を使おう!
撮影が生じる動画や、中規模以上のプロモーションを行う場合は、動画制作会社に依頼しましょう。
少し予算をかける案件ならば、目的に対して効果を最大化させるために動画制作のノウハウに頼ることをおすすめします。
3社〜5社ほどに絞り見積もりをとってみてください。また見積もりだけでなく、動画制作会社の担当者のスタンスから見極めが重要です。
オーダーメイド制作となるため、「話を汲み取ってくれる力があるか」「柔軟な対応が期待できそうか」「課題に寄り添ってくれるか」といった制作会社のスタンス面がとても重要になります。
「頼んだら終わり」ではない動画制作ですから、一緒にがんばってくれるパートナーに出会えるよう良く見極めてください。
動画制作のご相談はフレッシュタウンに!
動画制作会社をお探しなら、お気軽にフレッシュタウンにご相談ください。
丁寧なヒアリングとスピーディーで正確な対応でお客様の課題解決に寄り添います!ご相談はコチラ⇒
まとめ
SNS広告で成果を上げるためには、動画広告の活用が必須です。
各SNS広告の特徴、動画広告の制作ポイントを踏まえてPDCAを回していくことで、マーケティング活用に役立てていただけたらと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
この記事を書いた人
あかし れいこ
フレッシュタウンでWEB担当をしております。
動画マーケティングと展示会について役立つ情報をお届けできるよう日々精進。